魔女の旅々

この感想はキノの旅および魔女の旅々のアニメ、シュタインズゲートのネタバレ要素が含まれます。


さて、このアニメをちゃんと1話から観なかったのは誰でしょう?そう、私です。

9話から12話、1話から9話、12話という順番で観賞しました。

そもそも本当は完結するまで観るつもりはなかったのですが、うっかり9話を観たので、なし崩しに全部観ることにしました。


よくキノの旅を引き合いに出されると思いますが、このアニメとの私の感じた相違点を述べておきましょう。

キノの旅は技術水準が大きく異なる国々が出てきますが、魔女の旅々はヨーロッパ的世界観で統一されています。


3話の花のように可憐な彼女、瓶詰めの幸せはイレイナが見殺しにしたような構図ではありますが、介入すれば幸せになるのか?という疑問は浮かびます。

惑わされていたとはいえ、進んであの場に居た兄やニノを村長から助けるのは幸せに繋がるのでしょうか。

兄は引き剥がすとむしろかわいそうな気もします。

また、ニノが自殺するかも……という余白を残して終わりましたが、かけ落ちをけしかけて実行に移せば幸せになれる可能性はないこともないでしょう。しかしそれはあまりに無責任なことです。

イレイナは村長に向けて一瞬杖を振りますが、すぐに瓶を修復します。イレイナの内心は村長をどうにかする選択肢もあったのかもしれません。


9 遡る嘆きでは、タイムトラベル時に電話レンジ()のような電撃エフェクト、12 ありとあらゆるありふれた灰の魔女の物語でゲルイレイナ(タイムトラベルに失敗?)したようなシュタインズゲート要素がでてきますが、特に作者はシュタインズゲートについてツイッターで言及した形跡はありませんでした。アニメオリジナルだったりするのでしょうか。


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シュタゲと違うのは、うにょーとだけは喋れて生きていますね。これも魔法のおかげでしょうか?


話として一番良かったのは、1話の魔女見習いイレイナです。ちょっとだけ泣けました。

ギャクとしては12話がいいですね。


エンディングテーマの灰色のサーガがとても良かったです。


全体としては薄味なストーリーではありますが、パッと花が開く表現や花びらの舞う瞬間の再会、夕焼けや音楽は美しいので、重厚なストーリーを求めなければ、観るには適していると思いました。