遺書

私の最後の1年は、比較的穏やかに過ごせたと思う。
ただし、それは未来の人生を無理矢理持ってきたからであって、破綻するのは火を見るより明らかであった。電気も止まってしまった。

お金を稼ぐことを色々多少足掻いてはみたものの、うまくいかなかった。いや、うまく行った方かもしれないが、やはり期待値はマイナスなので仕方ない。また、アルバイトで延命はしたが、延命程度だ。
この袋小路から脱出する手段として死亡生命保険金を有効活用することにした。
よって、トータルではプラスなのだ。

虫の心配するのももう疲れた。実家は退治してくれるだろうが、確実に出る。
ここはずっと部屋には出ないが、ランニングコストが高い。

これが家族に見られるかはわからないが、人生の最後の爪痕として、ここに残す。

せいぜいあと最後の1週間沖縄へ行くまでを楽しもうと思う。